外壁塗装でひび割れが起きる原因は?対処法や補修の目安を解説

公開日:2023/07/15  最終更新日:2023/04/21


長く住んでいると、大切な我が家にひび割れが生じるかもしれません。しかし、外壁塗装のひび割れは、経年劣化だけではないことをご存知ですか。この記事では、外壁塗装でひび割れが起きる原因を紹介します。また、ひび割れの対応や、補修のタイミングも解説しているので、参考にしてください。

外壁塗装でひび割れが起きる原因

さまざまな原因から外壁塗装のひび割れは起きます。原因については、必ずしもひとつではありません。複数の要因が重なってひび割れが生じる可能性もあります。ここでは、主な原因を紹介します。

経年劣化

外壁塗装は時間とともに劣化し、ひび割れが発生します。原因は、主に紫外線や雨水です。外壁はさまざまな外部刺激を受けるため、どうしても性能などが悪くなります。また、建物内に雨水が入る危険性があるので、早めに修繕依頼しましょう。

また、ひび割れの目安ですが、幅0.3mm以上のひび割れに気をつけてください。幅0.3mmを超えるひび割れを見つけた際は、すみやかに専門業者へ連絡しましょう。

工事による施工不良

住宅を建ててからすぐにひび割れを見つけた場合は、外壁塗装工事による施工不良が主な原因です。外壁塗装は本来、数年程度ではひび割れは起きません。塗料選びの失敗や、不十分な乾燥時間などから起きると考えられます。

基本的に外壁塗装は、下塗りのあとに乾燥、中塗りをしたあとにも乾燥の時間を設けてから仕上げ塗りをします。下塗りと中塗りのあとに実施する塗料を乾かす時間が不適切だった場合が、ひび割れの原因となるのです。

また、塗料についても、下地や中塗り、仕上げ塗りなどと相性が悪かった際に引き起こします。外壁塗装を実施する施工会社が塗料をしっかり管理しているところであれば、そのような失敗はありません。しかし、いい加減な塗料選びをする業者の場合は、施工不良を起こす可能性が高いため、業者選びは慎重に行いましょう。

地震

地震が起きると、建物は大きく揺れます。この揺れが外壁塗装にひびを作る原因です。さらに揺れが強かった場合、外壁のみならず建物内の構造部分にもひび割れが発生するかもしれません。

大型トラックや電車などの振動

盲点になりがちですが、大型トラックや電車などの振動から建物も揺れることがあります。日々繰り返す振動の影響により、住宅は大きなダメージを受ける可能性があるのです。大通りに面している住宅や線路近くの住宅は、とくに影響を受けやすい傾向にあります。

地盤による建物の傾き

地盤がしっかりしていない場合、建物が傾いてしまいます。その結果、住宅のダメージにつながることがあります。

ひび割れを補修すべきか見極める方法

上記でも解説しましたが、幅0.3mm以上のひび割れは早めに直しましょう。0.3mm以下については一旦、様子見で問題ありません。とはいえ、ひび割れが幅0.3mm以下でも時間が経つと、幅が大きくなる場合があります。発見に遅れが出ないように、こまめにひび割れの経過をチェックしましょう。

一方で幅0.3mm以上のひび割れは、雨水が侵入しやすくなります。外壁材に大きなダメージを与え、カビやシロアリの発生につながるかもしれません。また、素材が大きく傷み、住宅の寿命も縮まってしまうので、早急に修繕しましょう。そのほかの補修すべき場合は以下のとおりです。

外壁材のひび割れ

外壁塗装のみならず、外壁材も生じている場合は、早急に補修しましょう。建物の耐久性が落ちてしまい、長く住み続けることが難しくなるかもしれません。

判断が難しいときは業者に診断を依頼

外壁塗装のひび割れの補修目安を解説しましたが、知識がない場合の判断は難しいものです。自分で決めることが難しい場合は、塗装業者に外壁塗装の診断を依頼しましょう。専門知識のある業者にチェックしてもらうことで見落としのリスクもないため、発見が遅れることはありません。

さらに、外壁塗装のひび割れに必要な費用や、補修方法などの見積もりも出してもらえるので、ひび割れの補修を後回しにすることもないでしょう。

外壁塗装のひび割れによる危険性

雨水の侵入や湿気、カビの発生など、さまざまなリスクがあることを頭に入れておきましょう。雨水の侵入は、すぐに部屋に入ることはありませんが、繰り返されると、雨水が室内に侵入する場合があります。

また雨水が入ることによって、素材が湿気・カビにつながるかもしれません。カビなどが体内に入り、咳やアレルギーなど、さまざまな健康被害を引き起こす場合があるので、注意が必要です。

さらに、湿気からシロアリが発生しやすくなり、建物の耐久性が弱くなる可能性が高くなるでしょう。外観もひび割れがあると、イマイチな見た目になるので早めに対応するのが望ましいです。

ひび割れの予防・補修方法

ひび割れを補修する際、部分補修と全体補修があります。それぞれどのような方法で行われるのか見ていきましょう。

部分補修はひび割れが起きた箇所を修理

部分補修はひび割れが起きた場所のみを補修します。補修剤を使い、ひび割れの箇所に注ぎ込んでいきます。乾いたときに、しっかり密閉されているので、雨水による侵入を防ぐことも可能です。

たくさんのひび割れが起きている住宅は、部分補修しても追いつかなかったり、違う場所にひび割れができたりする場合があります。建物のひび割れ状態によっては、部分補修を受けられないことがあるので、対応してもらえるのか業者に問い合わせておきましょう。

全体補修は10年ごとの補修に用いられる

全体補修は、あまりにもひどいひび割れ、住宅を建ててから10年経った場合に用いられる補修です。長く安全にいまの住宅に住み続けるためには、10年ごとの外壁塗装が大切です。どうしても、外部刺激の影響を受けるので、時間とともに外壁は劣化します。そのため、定期的なメンテナンスを実施し、建物の強度を保つ必要があるのです。そこで、全体補修して建物を強化しつつ、ひび割れの補修を行います。

外壁塗装のひび割れにかかる費用

外壁塗装のひび割れにかかる費用は、1mあたり2,000円程度です。そのほか、足場が必要なときは、足場費用も上乗せされます。2〜3箇所程度のひび割れであれば、ひび割れ補修で問題ありません。しかし、多くのひび割れがある際は、外壁塗装して、建物全体をきれいに修復する方がいいでしょう。外壁塗装の場合、100万円前後かかります。決して安い金額ではないので、毎月積み立てて外壁塗装代を準備することが大切です。

活用できる保険・保証制度

住宅を購入したときやリフォームをしたとき、ハウスメーカー・工務店などから保証制度の説明を受けることがあります。保証制度は、たとえば、10年間の塗装修理の保証があるなど、補修にかかる費用の負担を軽減してくれるものです。利用したところによって保証内容は異なるので、自分がどのような保証を受けられるのか確認しておきましょう。

さらに、自然災害によるひび割れの場合、火災保険が適用されるかもしれません。火災保険は、自然災害でできたひび割れを補修してくれます。そのため、経年劣化が主な原因である外壁塗装のひび割れは対象外になる場合もあります。担当者に補修について教えてもらい、どこまでの範囲で受けられるか把握しておくと、いざというときに安心です。

まとめ

今回は、外壁塗装のひび割れについて紹介しました。多くは、経年劣化によって引き起こされますが、施工不良や自然災害などからも発生する場合があります。発見が遅くなると、どんどん住宅の耐久性が弱まり、長く住めないかもしれません。日頃から、外壁塗装にひび割れが生じていないか、チェックすることが大切です。また、ひび割れの補修は、DIYでも可能ですが、正しい知識がないと失敗をして補修できません。知識の浅い方や自信のない方は、専門知識をもつ塗装業者に依頼してひび割れを改善しましょう。

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