外壁塗装の耐用年数はどれくらい?素材別の塗り替えタイミング

公開日:2021/03/15  最終更新日:2021/03/31


建物の外壁を長持ちさせるには、定期的に再塗装することが大切です。しかし、外壁塗装に使われる塗料にはさまざまな種類があり、塗料によって耐用年数に大きな違いがあります。再塗装のタイミングを見誤ると、建物そのものの寿命を縮めてしまう恐れもあるので、各塗料の耐用年数を知った上で適切なタイミングで外壁塗装を行いましょう。

アクリル系塗料の特徴と塗り替えタイミング

外壁塗装に使われる塗料には多種多様な種類がありますが、最も費用が安いのがアクリル系塗料です。アクリル系塗料は、アクリル樹脂を主成分とした塗料で、軽量であるため重ね塗りがしやすいという特徴があります。さらに、アクリル系塗料の多くは硬化剤があらかじめ混合された1液型となっているため、素人でも容易に扱うことが可能です。

さらに、発色がよいためカラーバリエーションが豊富という特徴もありますが、紫外線に弱いというデメリットがあります。そのため、他の塗料と比べて耐用年数は短く、およそ4~7年ほどです。アクリル系塗料は、外壁塗装の初期費用を少しでもおさえたい場合には適した塗料ですが、塗装してもすぐに再塗装が必要となります。

初期費用はおさえられても、再塗装によるランニングコストが他の塗料と比べて高くなるので、コストパフォーマンスが高い塗料とはいえません。アクリル系塗料はDIY塗料としては非常に人気がありますが、外壁塗装に使われるケースは稀です。

ウレタン系塗料の特徴と塗り替えタイミング

ウレタン樹脂を主成分とするウレタン系塗料は、柔らかく伸び縮みしやすいという特徴があります。密着性にも優れるため、通常では塗りにくい複雑な形状の部分にも塗装しやすく、時間経過とともに形状が変わる木材にも適した塗料として知られているのです。

さらに、艶や光沢が出やすい塗料でもあるので、高級感がある仕上がりになるのもウレタン系塗料のメリットでしょう。また、アクリル系塗料と比べると価格が高いというデメリットがあるものの、アクリル系塗料よりも紫外線に強いため、日光による劣化をおさえられます。

さらに、ひび割れも起こりにくいというメリットもありますが、シリコン系塗料・ラジカル系塗料・フッ素系塗料と比べると耐用年数は短く、およそ6~10年ほどです。ウレタン系塗料は、シリコン系塗料が登場するまでは外壁塗装における主流の塗料でした。しかし、現在ではシリコン系塗料の価格が低くなったこともあり、大阪で外壁塗装の際にウレタン系塗料を選ぶ方は少なくなってきています。

シリコン系塗料の特徴と塗り替えタイミング

シリコン系塗料は、シリコン樹脂を主成分とした塗料で、現在のところ外壁塗装において最も主流となっています。塗膜が固く撥水性に優れるため水を弾きやすく、低電圧性の塗料でもあるためホコリなどが付着しにくいという特徴があるのです。

そのため、長期間にわたってキレイな状態を保てるというメリットがあります。また、艶や光沢のある仕上がりになるのもシリコン系塗料の特徴です。ウレタン系塗料も艶や光沢がある塗料ですが、シリコン系塗料はウレタン系塗料よりも艶や光沢が長持ちします。

さらに、耐熱性も高く約600℃の高温にも耐えられ、湿気を通す性質も特徴的です。建物内部に結露が発生しにくくなり、建物の寿命を延ばす効果も期待できるでしょう。

アクリル系塗料やウレタン系塗料と比べると価格は高くなりますが、これらの塗料よりも耐久性が高く、耐用年数はおよそ8~15年ほどです。初期費用のわりに耐久性が高く、初期費用とランニングコストのバランスに優れた塗料なので、大阪で塗料選びに迷った場合はシリコン系塗料を選ぶとよいでしょう。

フッ素系塗料の特徴と塗り替えタイミング

フッ素系塗料は、フッ素樹脂を主成分とした塗料です。外壁塗装において最も価格が高い塗料で、一般住宅に使われるケースは少なく、主に高層ビルなどの大型の建物に使われています。フッ素系塗料は耐候性が高いため紫外線や雨、風などで劣化しにくいとともに、耐熱性にも優れるので紫外線などの熱による影響を受けにくいようです。

さらに、親水性があるのもフッ素系塗料の特徴でしょう。親水性とは、水になじみやすい性質のことです。塗装表面に付着した水滴が水玉にならず、薄く広がっていく点が特徴とされています。親水性がある塗料は、塗装表面に形成された雨水の膜とともに汚れが落ちていくので、フッ素系塗料を施した外壁は長期間にわたってキレイな状態が維持されるでしょう。また、フッ素系塗料の最大の特徴ともいえるのが、耐久性の高さです。

耐用年数は外壁塗装に使われる塗料の中で最も長く、15~20年ほどとなっています。フッ素系塗料の価格は高いため、大阪の一般家庭でフッ素系塗料を採用するケースは少ないようです。しかし、メンテナンス回数を減らすことができるため、他の塗料よりもランニングコストをおさえることができるでしょう。

ラジカル系塗料の特徴と塗り替えタイミング

ラジカル系塗料は、2012年に登場した比較的新しい塗料です。ラジカルとは、紫外線によって塗膜に発生する成分で、外壁の劣化を早める原因となります。ラジカル系塗料は、このラジカルの働きをおさえる効果を持った塗料なので、耐久性に優れているという特徴があります。

加えて、艶や光沢がある塗料が多く、光沢があることによって汚れが付着しにくいというメリットがあるのです。さらに、ラジカル系塗料にはカビや藻の発生をおさえる効果を期待できるものが多いため、外壁をキレイに保つことができます。

また、ラジカル系塗料の耐用年数は8~15年ほどで、フッ素系塗料と比べると短いものの、価格に関してはシリコン系塗料よりも若干高い程度です。コストパフォーマンスが高い塗料なので近年急速に普及が進んでおり、大阪でラジカル系塗料を採用する方も多いでしょう。

なお、ラジカル系塗料は新しい塗料で施工実績が少ないため、現時点では実際に8~15年ほどの耐久性があるのかは不透明となっています。実際には8~15年よりも短い周期で再塗装しなければいけない可能性もあるので、この点を念頭に置いておくことが大切です。

耐用年数を迎える前に劣化することもあるので注意しよう!

外壁塗装に使われる塗料にはさまざまな種類があり、それぞれ耐久性が大きく異なります。各塗料の耐用年数は、あくまで目安であることを理解しておきましょう。建物の立地条件によっては、耐用年数を迎える前に劣化が進む可能性もあるので注意が必要です。

たとえば、交通量が多い場所に立てられている建物は、排気ガスによる汚れが付着しやすく、大型トラックなどが頻繁に通る道の近くであった場合は振動の影響で外壁にひびが入る可能性も否定できません。また、日当たりも塗料の耐久性を大きく左右する要素となります。日当たりがよい場所に建てられた場合、紫外線の影響によって劣化が早く進む恐れがあり、逆に日当たりが悪い場所ではカビなどが発生するリスクが高まるでしょう。

そのため、どのような塗料を使ったとしても、耐用年数を鵜吞みにせずに、定期的に外壁を観察することが大切です。もしも、外壁にひび割れや剥がれがあったり、外壁を触ると白い粉が付着するチョーキングと呼ばれる劣化現象が見られたりした場合は、放置せずに早めに外壁塗装を検討してください。

 

外壁塗装の耐用年数は、使用する塗料によって大きく異なります。耐用年数が長い塗料ほど外壁塗装の回数を減らすことができますが、同時に価格も高くなるので、大阪で外壁塗装を検討する際は初期費用とメンテナンス頻度のバランスを考慮して塗料を選ぶようにしましょう。また、耐用年数はあくまで目安で、場合によっては耐用年数を迎える前に劣化が進む可能性もあるので、定期的に外壁の状態をチェックすることも重要です。

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