悪質な外壁塗装業者の手口とは?見極め方を確認して身を守ろう!
独立行政法人・国民生活センターへの、リフォーム工事の相談件数は8,000件超。この中には外壁塗装も含まれていて、悪徳業者による被害は年々増加傾向にあります。どのような業者が「悪徳」と呼ばれるのか、その手口を知っておくことで被害を食い止められるかも知れません。本記事が被害防止の一助になることを願って、お伝えしていきます。
外壁塗装業界に悪徳業者が多い理由!
外壁塗装専門の業者には「悪徳業者」は少ないのが現状です。その理由は、悪徳と呼ばれる業者にはリフォーム業者が多く存在しており、リフォーム種類の中で外壁塗装をターゲットにしているのです。外壁塗装の悪徳業者は、手抜き工事で高額請求をしてきます。なぜ外壁塗装でそのような被害にあってしまうのか、そこから解説していきましょう。
■調べても適正価格がわからないから
情報社会の現代なら見積もりをみてネットで調べれば、適正な価格が直ぐにわかると思いませんか。ところがここが悪徳業者の上手いところで、調べても見積もりが適正であるかどうか判断できなくしているのです。たとえば数量にしても「1㎡当たり」でなく「一式」だと比較しようがありません。さらに「高品質塗料」と記載されると、型番も何もないのでどのような塗料か調べることもできません。極めつけは、「塗料代・足場設置費・足場撤去費・壁洗浄代・清掃代・点検代」などと項目を増やすことで金額を上乗せでき、それを住民が納得してしまう業種だからなのです。
■塗装さえしてしまえば数ヶ月はもつから
よほど下手な業者でない限り、外壁を塗装してしまえば数ヶ月はキレイなままを保つでしょう。半年後、1年後と時を重ねるごとに劣化が判明してくるのも、外壁塗装に悪徳業者がはびこる要因となっています。
■大切な住まいだからこそ騙されてしまうから
マイホームは自転車を買うのとはまったく異なって、一生の買い物であるのは誰もが知っていることです。そして、そこにつけ入るのが悪徳業者なのです。ある程度築年数が経てば、小さなクラックくらいは入ってきます。しかし、そのクラックは外壁が落ちてしまうほどのモノではありません。悪徳業者はそこを突いてくるのです。「お宅のカベ、直ぐに補修しないと崩れて大変なことになりますよ!」と、いきなりいわれると驚いてしまいますよね。
「今なら安く済みますが、このままにしておくと数百万円かかりますよ」なんていわれたら、ほとんどの方が冷静さを失ってしまうでしょう。大切な住まいだからこそ守りたい。その想いにつけこんでくるので、たちが悪いのです。
悪質な外壁塗装業者の手口とは?
では次に、悪徳業者の手口について解説しましょう。とくに高齢者の方にはご家族からわかりやすく説明してあげる必要があります。というのも悪徳業者は、高齢者をターゲットに契約をしようとしてきますので、細心の注意が必要なのです。
どのような手口があるのか、5つのパターンで解説していきましょう。共通にいえるのは、いきなり飛び込みで契約を迫ってくることですので、飛び込み営業を前提にイメージしてください。
■とにかく大げさに不安をあおることしか言わない
「今すぐ工事をしないと外壁が崩れて大変なことになりますよ」など、”今すぐ・崩れる・大変なことに”このような不安をあおる言葉ばかり使うのが、悪徳業者の特徴です。優良業者の場合だと、本当に外壁を補修しなければならないのであれば、その場所に対してきちんと根拠を示してくれます。「とにかく、実際にカベを見てください」といって、その場でカベにチョークでマーキングする業者も要注意です。
■契約をせかすのは悪徳の証明
優良業者は修理の必要性をきちんと伝えた上で、「ご検討ください」と、契約をせかすことはしません。「今日決めないと明日には崩れるかも知れませんよ」とか「今決めないと後で後悔することになりますよ」など、半ば脅しのようにまくし立てて、契約をせかす業者は悪徳と判断してよいでしょう。
とくに高齢者の方だけだと勢いに負けてしまいます。そうならないために、「家族に怒られるので勝手に契約できない」「家族と相談するから」とその場で契約しないことを、高齢者の方に知ってもらうことが重要です。あまりにしつこい場合は、「警察に連絡しますよ」とまで、いってよいですからね。
■今なら「足場0円」だからとアピールしてくる
外壁塗装の作業には、足場は欠かすことのできないものです。そしてこの足場を組んだり撤去したりする費用は、数十万円になることも珍しくありません。この費用を0円にして外壁塗装するという業者は、悪徳と疑って問題ないでしょう。もしも足場代を0円にするので契約して欲しいといわれたら、なぜ0円なのか、どうやって塗装するのか作業の詳細を説明するように求めましょう。
■今ならキャンペーン価格で50%オフなどは危険
その3の足場0円と似ていますが、「今契約すればキャンペーン価格が適用されて50%オフになります」などのアピールも危険です。適正な価格がわからないので、400万円のところ200万円で済みますし、現金支払いならさらに50万円値引きができて150万円で施工できるので、大変お得です」など、言葉巧みに迫ってきます。しかし、良心的な業者に見積もってもらったら、70万円で済む工事だったなど、実際には倍以上の料金を払わされていたことになるので、大幅な値引きは悪徳業者の常とう手段であると覚えておきましょう。
■保証期間が20年以上と長い
悪徳業者はきちんとしたパンフレットを用意しています。そこには、「製品に自信あり、30年の長期保証で安心」など、自社の塗料が優れているので保証が10年以上あると記載されている場合は、悪徳と判断してください。通常の外壁塗装は10年から15年で塗り替えが必要となります。
どんなに耐久性のある塗料を使っても20年程度が限度なのです。このような業者は、施工後1年程度で社名を変えているので、3年後に塗料がはがれて保証を求めても会社が存在しないのでなんともなりません。泣き寝入りとなってしまうので、騙されないようにしましょう。
悪質な外壁塗装業者を見分けるコツ
では最後に、悪徳業者であるかそうでないのかを、見分けることができるのかを解説していきます。悪徳であるのか優良であるのか、見分けるコツをお伝えしましょう。
■飛び込みの訪問業者は避けた方がよい
国民生活センターへ騙されたと苦情を寄せるほとんどが、訪問業者によるものです。飛び込みでくる訪問業者は、会社の実態がわからないまま契約に至ってしまいます。施工者が塗装技能士などの資格を持っているのかも不明のままです。塗装技能士などが在籍しているか確認できる業者が優良といえますので、会社の状況を把握して契約する方が安全なのです。したがって、飛び込みの訪問業者を避けるようにすれば、被害に逢わなくて済みますよ。
■短期間の工事をアピールしている
「他の業者よりもスピーディーに作業します」と、いわれると聞こえはいいですが、実は悪徳業者がよく使うスピーチの一つなのです。一般的な住宅の外壁塗装は、足場を組むところから始まり完了までに7日から10日はかかります。その工期を「最短3日で完了」というのは「手抜きしますよ」と証明しているようなものです。短い工期は悪かろうになりますので、要注意なのです。
■見積もりに3回塗りと表示されているか
覚えておきたのは、外壁塗装の基本は3回塗りになっていることです。1回目「下塗り」で下塗り材が見積もりに明記。2回目「中塗り」で上塗り材が見積もりに明記。3回目「上塗り」でもう一度上塗り材が見積もりに明記されることとなります。もしも見積もりに、「3回塗りや上塗り材×2」などの記載がない場合は、必ず塗る回数を突っ込んで聞きましょう。怪しい回答をするなら悪徳と判断してよいですよ。
■作業現場を見せたがらない業者は断る
見積もりに先ほどの3回塗りが記載されていても、でき上ってしまえば本当に3回塗りしたのかはわからないままです。ですから「実際に作業しているところを見学させて欲しい」と、いってみましょう。「見学は作業の邪魔になる」と嫌がる、何かと理由をつけて見学させない業者は断った方が無難です。ヤマシイところのない優良業者なら見学は断りませんから。
■契約書に保証条件がわかりやすく記載されているか
塗装後にどこか施工不良があった場合、どのような保証がされるのか契約書にわかりやすく記載されているかもポイントになります。記載はあるけれど素人には到底理解できない文章になっていたりすると、トラブルの元になります。言葉の説明ではいった、言わないの、水掛け論になってしまうので契約書がカギとなりますから、この点も要注意としてください。
ここまで解説した通り、悪徳業者が行う外壁塗装にはいくつか特徴があります。冷静に考えるとおかしいと思えることでも、自宅が壊れるかも知れないとの恐怖感を与え、冷静な判断をさせないのも後を絶たない被害につながっているのです。大阪で外壁塗装の被害に逢わない方法は、飛び込みの業者ではなく優良業者に頼ることですね。万一飛び込みの業者と遭遇した際は、他の業者で見積もり中だと伝えましょう。